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星野佳路が提示する「新しいリーダー」のあり方

 今夜、「プロジェクトX」の後番組、「プロフェッショナル・仕事の流儀」第一回が放送された。
 非常に作り手の「良識」を感じる番組だった。これほどの力が残っているならば、安倍晋三がいくらケチをつけようが、NHKは必ず再生できる。

 さて、その一回目で取り上げられた人物は、星野佳路。全国各地で破綻したリゾート施設の再生を請け負っている。

 特筆すべきは、会社の意思決定のシステムである。以下、番組HPより引用する。

 星野の会社の組織はきわめて独創的だ。社長を頂点とするピラミッド型ではなく、いわば「フラット型」。社員を10人程度のユニットに分け、ユニット毎に責任者のディレクターを置く。このディレクターは立候補制で、社員による投票の結果を重視して選ばれる。

 通常の会社では役員会にあたる重要な経営方針決定の会議も、社員に公開され、社員同士の議論で、大事な案件が決められていく。星野は議論のプロセスを見て、きちんとした考え方で議論が進められた上で、社員が決定したことには口をはさまない。
 

 こうした意思決定のシステムは、90年代にMITやハーバードで研究されたものである。
 同様の意思決定システムは外食産業のムジャキフーズなどが導入しており、成果を挙げている。
 社長は「意思決定」が仕事ではない、「審判」なのである。従来の発想を逆転させたリーダーシップのあり方である。
 とはいえ、ただの「審判」でもない。決定の結果に全責任を負い、誰をも叱責することはない。ある意味、究極的な民主主義を導入しているともいえるが、そこには従業員との適切な距離感と緊張関係が保たれている。

 リゾート再建はリスクが高いビジネスである。星野の手法が決して実を結ぶばかりではないだろう。だが、「自分で考えるようになった従業員たち」が全国で新しいリゾートビジネスを繰り広げていく。そこには、新しい何かが起こっている。
by foresight1974 | 2006-01-10 22:49 | 企業統治の公共精神

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