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公判前整理手続は定着するか

東京・六本木で9月、知人のイラン人男性の背中を刃物で切りけがをさせたとして、殺人未遂罪などで起訴されたイラン人のアリ・モザファリ被告(28)について、東京地裁(三好幹夫裁判長)は17日、公判前整理手続きを実施した。同地裁では初。(2005年11月17日京都新聞電子版


今月、刑事訴訟法改正に伴い導入された制度は、さっそくいくつかの裁判所で実施されている。報道で確認した限りでは、今のところ外国人が被告人になった事件で実施されているようである。外国人の場合は、事案によっては公判中に強制送還の処分が下される場合があり、迅速な審理実現の要請が強いからだろう。



そもそも、公判前整理手続は争点を整理して迅速な審理を実現するために導入された制度である。
かつて日本の裁判は長すぎると言われてきた。確かにそうした困難な事件はあるが、諸外国も非常に長い裁判はあったし、外国の裁判は実際の審理に入るまでが長い傾向がある(日本の場合は統計上、審理に入ってからが長かった)ため、いささかそうした点が誇張されてきたきらいがある。
ともかくも、こうした制度がまがりなりに導入されたのはいいことである。被告人およびその弁護人は、公判が始まるまでろくに証拠が開示されなかったので、審理序盤はいたずらに時間をかせぐ訴訟戦術を取らざるをえず、それが審理を長引かせる原因にもなったし、一部バカウヨメディアの「人権「屋」弁護士」批判につながった経緯もある。こうした誤解が今後解けることになるかもしれない。
問題は、こうした手続が迅速な審理だけではなく、公平な審理や被告人の権利保障、被害者の権利救済に役に立つかどうかである。今後の検証を待ちたい。
by foresight1974 | 2005-11-18 06:59 | 正義の手続を考える

真理を決定するものは、真理それ自体であり、それは歴史を通して、すなわち人類の長い経験を通して証明せられる。(藤林益三)


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