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売春は誰を裁くべきなのか

 岐阜市の韓国エステ店を売春の場所に提供したとして、売春防止法違反の罪に問われ、懲役1年6月、罰金20万円を求刑された中国人女性(32)の判決公判で、岐阜地裁は21日、「女性は店での売春行為を把握していなかった可能性がある」として、無罪を言い渡した。(京都新聞電子版2005年9月21日)





 事案の詳細は不明であるが、各種報道を総合する限りでは、この中国人女性は売春防止法11条違反の罪で起訴されたようだ。

 売春防止法第11条
1 情を知つて、売春を行う場所を提供した者は、三年以下の懲役及び十万円以下の罰金に処する。
2 売春を行う場所を提供することを業とした者は、七年以下の懲役及び三十万円以下の罰金に処する。


 条文からみてみ分かるとおり、この犯罪はあくまで「売春行為が行われることを知りながら」場所を提供した者だけを罰するものである。判決理由から察するに、11条1項前段にいう「情を知つて」という要件を検察が立証できなかったようである。

 東京の街中でもこうしたアジア系エステの呼び込みによく出くわすことがある。中には「『サービスしますよ』という」思わせぶりなニュアンスで誘いかける者もいる。だが、実際にこうした呼び込み行為をしている女性は、昼間は日本人学校などに通って勉強している者が多く、彼女たち自身は売春行為にほとんど加担していない。

 本件の被告人の関与度合いは不明である。エステの店長的なポジションで店内に何度も出入りしているようであるならば、被告人が「情を知らなかった」とは考えにくい。おそらくは、よほど関与の低い関わり合いではなかったかと思われる。

 そしてこうも思う。そもそも検察側の立件の方針として、こうした売春組織の末端の人物を訴追するだけで犯罪の撲滅につながるのだろうか?不明な部分が多く、かなりの推測で書いているのだが、いろいろ考えさせられる事件である。
by foresight1974 | 2005-09-23 01:42 | 正義の手続を考える

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