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 五月三日のある有力紙の社説に、こういうことが載っていました。あるシンポジウムで私が話したことが、マクラになっていました。およそ憲法というものをつくる目的、憲法を中心にして世の中を組み立てていく立憲主義という考え方の根本は、国民の意思によって権力を縛るところにあるということ、これは憲法教科書の最初に出てくる基本の基本です。そのことと関連して、私は、大日本帝国憲法制定にかかわる会議で伊藤博文が「そもそも憲法を設くる趣旨は、第一、君権を制限し、第二、臣民の権利を保全することにある」と語っていたことに触れました。
(中略)
 ところでこの社説は、私が伊藤の議論を紹介すると「会場に静かな波紋が広がりました」、というふうに、そのときの情景を書きとめてくれました。静かな波紋が広がるというのは、「おや?そうだったのか、意外にも」という感じを示す表現でしょう。
(中略)
 実は、前後して別のある新聞に私のインタビューが載りました。それを見てくださったある地方有力紙の幹部の記者が、こういう葉書を寄せてくださったのです。「憲法とは国民が権力を縛るものだという極めてピュアな問題提起を新鮮に思いました」、というのです。
 この二つの反応は、私に改めて、憲法学者は今まで何をしてきたのだろうか、ということを考えさせました。
(「いま、憲法は「時代遅れ」か (主権)と(人権)のための弁明」樋口陽一/平凡社)


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by foresight1974 | 2015-07-19 23:19 | 9条問題
「(自衛隊誘致は)産業と考えている」
「配備に伴い町民に50万円ずつ配りたい」
「防衛は国が考えることで、知ったことではない」
(与那国島町長/外間守吉の発言とされる)


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by foresight1974 | 2015-05-03 19:45 | 9条問題
「憲法と平和」とくれば、憲法に反する自衛力の保持を断固糾弾し、その一日も早い完全廃棄と理想の平和国家建設を目指すべきだという剛毅にして高邁なるお考えの方もおられようが、そういう方に本書は全く向いていない。
(長谷部恭男「憲法と平和を問いなおす」ちくま新書)


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by foresight1974 | 2015-03-01 12:17 | 9条問題
--次期衆院選で勝利し、自身が政権を担当したらどうする「真っ先に、尖閣周辺での海上保安庁の体制強化に着手する。人員や装備、予算などを増やし、中国に対して『尖閣諸島を断固として守る』『われわれは一歩も引かない』という国家意志を示す。日本全体でも、海上保安庁や自衛隊の体制強化に当たる。尖閣諸島の実効支配を強めるため、公務員が常駐する施設設置なども検討する。領海侵犯した外国公船を強制排除するための法整備などにも取り組む」
(2012年12月10日/安倍晋三/夕刊フジへのインタビューに答えて)


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by foresight1974 | 2014-11-09 17:47 | サイレント政治・社会評論
 あせって不可せん。頭を悪くしては不可せん。根気ずくでお出でなさい。世の中は根気の前に頭を下げる事を知っていますが、火花の前には一瞬の記憶しか与えてくれません。うんうん死ぬまで押すのです。それだけです。決して相手を拵えてそれを押しちゃ不可せん。相手はいくらでも後から後からと出て来ます。そうしてわれわれを悩ませます。牛は超然として押していくのです。何を押すかと聞くなら申します。人間を押すのです。文士を押すのではありません。
(1916年8月24日付 夏目漱石から芥川龍之介・久米正雄に宛てた手紙)


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by foresight1974 | 2014-09-14 00:27 | 9条問題
 「戦争体験」は多様である。
 改めて、そう実感する番組だった。

「dear hiroshima~ワンピースの写真が北米市民に投げかけた波紋~」
( http://www.nhk.or.jp/war-peace )

 広島で被爆し亡くなった少女らの遺品を撮影した写真展が、カナダ・バンクーバーで開かれた。
 てっきり、原爆問題に関心のある方ばかりが関心があるのかと思いきや、実に多様な背景を持った人々が集ったのだった。
 先住民として原爆開発の犠牲になった人、祖国の内戦に想いを馳せた人、広島が出身の日本人女性と結婚した人―。

 白い空間の中に静かに飾られた写真は、ただ、眺めているだけで人の心の奥深くに眠っている“静謐な感情”を呼び覚ましてくる。
 雄弁でもなく、圧倒的な威圧でもなく、峻厳さでもない。
 ただ、そこに飾られたワンピースの遺品の写真が、それを着ていた少女に降りかかった悲劇の痛ましさに、黙って心を寄せたくなる、そんな想いに捉われてしまう。

 戦後67年と報道される。
 だが、それは“日本”の場合に限っていえることである。
 なぜなら、海外に出たら67年も戦争をせずにきた国の方が稀だからである。
 写真展が開かれたバンクーバーのあるカナダもここ数年、アフガニスタンで多くの犠牲を払ってきた。
 
 そして、67年はただ単に幸運に恵まれた、というだけではなく、痛ましい悲劇の記憶をどう次の世代に引き継いでいくのか、という極めて困難な問題を突きつける。
 
 ETV特集「沖縄戦 心の傷~戦後67年 初の大規模調査~」
 http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2012/0812.html

 は、このことを考えるうえで、重い一撃を見る者に与える作品だった。
 これほど、苛烈な記憶を刷り込まれた者が、自身の戦争体験を語るということが、いかに激痛を強いるものか。これほどの痛みを伴うものなのか。

 戦争の記憶を引き継ぐ重要性はわかりつつも、自分の体験について口が重くなる、というのはよく聞く話であるが、その記憶の苛烈さに重いを馳せるとき、勇気をもって口を開いた体験者の語りがいかに尊いものであるか、改めて学ばされる。

 小熊英二が「民主と愛国」で活写したように、戦争体験はその後の日本の戦後思想に決定的な影響を与えている。
 戦争体験を学ぶということは、決して過去の記憶を保存するということだけではない。
 今の時代の流れに向かい合うということでもある。

 今年も、竹島・尖閣諸島・靖国神社で低劣な愛国パフォーマンスがまたも繰り広げられた。
 そんな時だからこそ、「静かに考える-Thinking Quietly-」。
を忘れずにいたいと思うのである。
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by foresight1974 | 2012-08-22 20:17 | 9条問題
三月廿九日 [十年]

日本海内 竹島外一島を版図外と定む

 内務省伺

 竹島所轄の儀に付 島根県より別紙伺出取調候処 該島の儀は元禄五年朝鮮人入島以来 別紙書類に摘採する如く 元禄九年正月 第一号旧政府評議の旨意に依り 二号訳官ヘ達書 三号該国来柬 四号本邦回答及ひ口上書等の如く則元禄十二年に至り夫々往復相済 本邦関係無之相聞候へとも版図の取捨は重大の事件に付 別紙書類相添 為念此段相伺候也

三月十七日 内務

 (朱書)伺の趣 竹島外一島の儀 本邦関係無之儀と可相心得事

三月二十九日
(明治10年/1877年・太政官 竹島外一島版図外指令)


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by foresight1974 | 2012-08-13 22:41 | 国際法の旅

自由な社会の試練

(同時多発テロの現場近くに―と、いっても2ブロック離れていて今まで問題にされていなかったが―モスクを建設しないことは)「思いやり」という主張の本質がイスラム教への偏見という理不尽なものであることを理解すれば、現行の予定地にモスクを建てていけない理由はない。あの場所で以前から祈りを続けているイスラム教徒らに対して、自分たちの本能的な嫌悪感を鎮めるために生活を変えるよう求めるのは間違っている。私たちは嫌悪感を乗り越えることができるし、乗り越えるべきだ。
(ウィリアム・サレタン「モスク建設反対論の薄っぺらな本音」 ニューズウィーク日本版オフィシャルサイト2010年8月24日)

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by foresight1974 | 2010-09-12 09:20 | サイレント政治・社会評論
「大東亜戦争」下の総動員態勢がひきおこした、クダラナイこと、知っていても役に立たないこと、人類の運命にとってはどうでもよいことを厳選して収集しました。なにとぞご笑覧のほど、よろしくお願い申し上げます。
虚構の皇国blogより)


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by foresight1974 | 2010-08-15 15:29 | 9条問題
 絶対的平和主義が成立する前提を考えると、一般にはいわゆるユートピア的な状況が想定されがちだ。軍事力の強い国が弱い国を踏みにじってきた歴史が過去に数多く存在することを考えると、そうした想定をすることは自然ではある。
 が、ここで考えたいのは絶対的平和主義が成立「しうる」前提である、ということである。絶対的平和主義も抑止力による平和主義も、最終的には民意に委ねられた政治家の意思によって決定される。その意思決定が可能な範囲がどの程度存在するかを明らかにするのが本稿の任務である。
 絶対的平和主義は、軍事力による防衛という手段を放棄する政策である以上、その政策決定が可能であるには、常に周辺国との間で1つの共通認識が必要である。それは、軍事的攻撃の誘惑より平和を維持する魅力が常に勝っていなければならない、ということである。それはいったいどのような前提があれば可能だろうか?

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by foresight1974 | 2010-03-28 09:57 | 憲法哲学

Let's think about day-to-day topics.


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