青色LED訴訟:9年後の再検証(2)/中村修二のノーベル物理学賞受賞への「疑問」・上
2014年 10月 18日
あの記事を書いたもう一つの理由は,これまで知られていなかった貢献者たち(断っておくが,私は中村氏の貢献を否定しているわけでない)に光を当てなければならないと感じたからだ。学会論文や公証人役場に提出された研究記録などの客観的な資料を見る限り,貢献者は日亜化学工業社内だけでなく,社外にもいる。彼らもまた「日経ものづくり」の読者と同じく技術者や研究者であり,知恵を絞り,手を動かし,悩み,戦い抜いて成果を挙げ,青色LEDの発明や製品化に貢献してきたのだ。彼らの成果や貢献は正当にたたえられるべきである。このままでは,青色LEDの開発の歴史から名前が消え,彼らの貢献が消えてしまう危険がある(実際,彼らの名前はおよそ10年間,メディアから消えていた)。それを傍観することは,記者として卑怯なことだと思ったし,私には絶対にできないことだった。
(近岡裕「青色LED訴訟の波紋(4)職務発明訴訟が技術者の「夢」か---検証能力を喪失したメディア(下)」日経ものづくりブログ2005年3月14日)
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by foresight1974
| 2014-10-18 11:33
| ビジネス法務