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 「神学論争はやめよう」という議論は、政府解釈を骨抜きにして解釈改憲をさらに進めることで、軍事法制の整備に関する支配層の「思惑」を実現する手法だといえる。(中略)妙なネーミングだが、「法解釈をする気のない解釈改憲論」と呼べるだろう。
 他方、解釈改憲最悪論は、神学論争をこれ以上続けるべきではないので、明文改憲をするべきと論ずる議論である。この意味で、神学論争批判と解釈改憲最悪論は「神学論争はやめよう」という主張を共有していながらも、その処方箋は一見、正反対である。前者は解釈改憲を提唱し、後者は明文改憲を提唱するのだから。
 しかし、すでに指摘したとおり、軍事大国化を熱望する人びとは、解釈改憲のさらなる濫用と明文改憲の実現という二兎を追っている。よって、現代改憲状況の下では、神学論争批判と解釈改憲最悪論は共犯関係にある。
 (愛敬浩二「改憲問題」ちくま新書)


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by foresight1974 | 2009-05-03 10:41 | 9条問題

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