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 言論による侵害に対しては,言論で対抗するというのが表現の自由(憲法21条1項)の基本原理であるから,被害者が,加害者に対し,十分な反論を行い,それが功を奏した場合は,被害者の社会的評価は低下していないと評価することが可能であるから,このような場合にも,一部の表現を殊更取り出して表現者に対し不法行為責任を認めることは,表現の自由を萎縮させるおそれがあり,相当とはいえない。
(ニフティ「本と雑誌のフォーラム」事件・東京地裁判決平成13年8月27日)

 自らの意思で社会に向かって発言する者は,当然,自己の発言・主張が反対の立場の者から批判され,反論されることを覚悟しなければならない。名誉毀損となる人格攻撃がされたとしても,批判や反論は,論争点に関連している限り,許容される。節度を越えたかどうかは,論争の聴衆によって判断され,論争の場に自ら身を置いた以上,批判には対抗言論で答えるべきであり,公権力を借りて批判を封じるようなことは,よほどのことがない限り許されない。
(ニフティサーブ「現代思想」フォーラム事件・東京高裁平成13年9月5日)


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by foresight1974 | 2009-01-18 23:03 | 表現の自由への長い道距
 首都から北西400キロ、チグリス川のほとりに広がる北部最大の都市モスル。様々な宗派や民族が幾世紀も共存してきたが、いま非イスラム教徒の少数派の脱出が続く。

 古くから伝わる少数宗派ヤジディの信者、主婦バラン・ハルフさん(58)はモスルから25キロ離れたシェハーンという町に移り住んで2年近くがたつ。息子の工場が襲われ、信仰を同じくする従業員24人が殺されたからだ。

 「早く逃げろ、と隣人が車を出してくれた。死んだ夫の写真すら持ち出せなかった」。11人の子供を連れ、32年住み慣れた町を出た。以来モスルには戻っていない。

 昨年10月にはキリスト教徒の暗殺事件も起き、3週間でキリスト教徒1万3千人が逃げ出した。民主主義の物差しとされる少数者の権利が守られない状況が広がっている。

(朝日新聞2009年1月3日「〈連載―世界変動〉民主化、米国の挫折」より)


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by foresight1974 | 2009-01-18 21:16 | 表現の自由への長い道距

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by foresight1974