<   2006年 09月 ( 5 )   > この月の画像一覧

 大学までに歴史、軍事、法律、そしてなにより「人間」そのものを学んできた人間からすると、実に不思議に思えることがある。
 それは、軍事知識を豊富に有し、自らを現実主義者だと言い切ってはばからない方々が、「自分も間違える」という可能性に関して、全くの無頓着であるということである。
安全保障というのがリスク、つまり将来起こりうる危険に備えるということだとしたら、その対象はこの国の隣人たちばかりではない。まず何より自らが過ちを犯しうる可能性について備えなければならないはずである。
 彼らは、その豊富な知識(端から見ると以外の何物でもないが)が、「過ちを犯す」ことを避けうると信じているようだが、そのような見方が夢想に過ぎないことを、「幻想の防衛力」と銘打った3回の論考で明らかにしてきたつもりである。
 「国を守る」という使命感を私は腐すつもりはない。だがそのためには、まず何より、自分のヒューマニズムと愚かさを等距離で眺められなければならない。
 「念仏平和主義者」を腐せば身に付くものではないのである。

 こうした点からすれば、彼らが憲法を改正し、「健全な抑止力」を保持するべきという考えも疑問の対象とするべきであろう。
 彼らには「抑止力」という考えが無条件にこの世の中で成り立っていると信じているらしい。その証拠に、戦争と平和に関する議論を重ねると、彼らが必ずといっていいほど持ち出す議論が、「自分の家に強盗が押し入ったとき、武器もなしに家族を守れるのか?」という陳腐な設例である。
 そこには重大な錯誤がいくつもあることを彼らはわかっていない。それを明らかにするために、この陳腐な設例にあえて答えてみよう。

More
[PR]
by foresight1974 | 2006-09-25 19:53 | 憲法哲学
 いつも当ブログをご覧いただきましてありがとうございます。
 先日(9/18)、当ブログに対するコメント、トラックバックができなくなっているとのお問い合わせがあり、調べたところエキサイトブログのキーワード拒否機能を強化しすぎたことが分かりました。これは、先月より海外からの意味不明なコメント、トラックバックが多数寄せられたため、キーワードによる拒否機能を強化していたためです。
 いつも貴重なコメント、トラックバックをいただいていたところ大変なご迷惑をおかけしました。深くお詫び申し上げます。
 本日(9/23)、対応作業を完了し、今までどおりコメント、トラックバックをつけられるようになりました。
 今後とも末永いお付き合いをよろしくお願い申し上げます。
[PR]
by foresight1974 | 2006-09-23 23:59
<松本被告>死刑確定 最高裁、特別抗告棄却を決定(毎日新聞/2006年9月15日)

 地下鉄サリンなど13事件で殺人罪などに問われたオウム真理教(アーレフに改称)の松本智津夫(麻原彰晃)被告(51)について、最高裁第3小法廷(堀篭(ほりごめ)幸男裁判長)は15日、東京高裁の控訴棄却決定を支持し、被告側の特別抗告を棄却する決定を出した。戦後最多となる計26人の殺害と1人の監禁致死など、全事件を「教祖」の指示と認定した1審の死刑が確定した。社会を震かんさせた事件の首謀者に対する裁判は、96年4月の初公判から10年余で、控訴審が一度も開かれることなく打ち切られた。
 被告が自ら控訴や上告を取り下げて裁判が打ち切られたケースはあるが、最高裁に統計が残る66年以降、控訴棄却決定で死刑が確定するのは初めて。決定は4人の裁判官全員一致の意見。


 すでにこの裁判についての問題点は何度か指摘しているので、ここでは繰り返さない。
 非常に予想通りだったというのが率直な感想である。

 そして、この裁判において、正義屋(産経新聞・読売新聞・週刊新潮など)の弁護団バッシングは、後世に大きな禍根を残すだろうということは容易に予想できる。
 まあ、今がこの正義屋たちの「絶頂期」であろう。
 安倍晋三と同じく、いずれ幻滅がはじまる。

 この裁判を巡る弁護団の弁護活動の正当性については、いずれ、長期的な連載記事としてまとめておきたいと考えており、現在、資料を収集しているところである。ご期待いただきたい。
[PR]
by foresight1974 | 2006-09-18 20:00 | 正義の手続を考える
 新潮社の国際政治経済情報誌「Foresight」の久々のヒット作である。
 同誌の2006年8月号で、キ文康隆(キは漢字「七」を漢字「森」状に配した字)、梅田望夫、会田弘継という3人の論客が、こぞってビル・ゲイツの財団運営をめぐるニュースを取り上げた。そのどれもが秀逸なコラムなっているので、是非ご紹介したい。
 ビル・ゲイツは6月中旬、マイクロソフト社の経営を2008年に引退し、夫婦で運営する慈善財団に専念すると発表した。そして6月下旬、その財団に世界第2位の富豪ウォーレン・バフェットが寄付をすることが分かった。
 世界中が仰天したこのニュースを、稀代の経済評論家、シリコンバレーで戦い続ける数少ない日本人経営者、そして日本で指折りの政治ジャーナリストはどう見たのか。

More
[PR]
by foresight1974 | 2006-09-10 19:27 | サイレント政治・社会評論
 何とも心の冷える光景だった。
 過去10何年と日本の政治を眺め続けて、こんなに「洗練された」総裁選立候補会見を見たことが無い。
 クリアブルーのカーテンが一面に下ろされ、大画面スクリーンが左右に配される。カーテンの色地としっかりと平仄を合わせたネクタイを締めた政治家が、引き締まった表情で国民に語りかける、「美しい国」、「主張する外交」、「新たな時代を切り開く日本にふさわしい憲法の制定」という美辞麗句―。

<自民総裁選>安倍氏、出馬を正式表明 改憲に強い意欲(Yahooニュース)

More
[PR]
by foresight1974 | 2006-09-02 07:35 | サイレント政治・社会評論

Let's think about day-to-day topics.


by foresight1974