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 前回のブログにて今までの「運動論」的護憲思想が蹉跌となったことについて、家永裁判を例に出してお話した。

 さて、確かに、冷戦終結、そして日本社会の「失われた10年」は数々の理想や建前を崩壊させた。しかし一方、それらの崩壊は、それらが当然の前提としてきたものについて再検討の機会を与えたのである。
 憲法学も例外ではない。90年代後半から今日にかけて、長谷部恭男、松井茂記といった中堅の憲法学者の研究成果は、従来の護憲・改憲の枠組を根本から大きく揺さぶった。

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by foresight1974 | 2005-05-04 03:49 | 憲法哲学
 前回のブログにて、戦後に憲法が制定された後、憲法的価値を擁護する人々がどのような方向性で取り組んだか、日本の戦後政治史を軽くおさらいしながらお話してきたが、彼らが向かった「運動論的護憲運動」の象徴的なものが、家永裁判であろう。

 元東京教育大学教授の家永三郎が、自身の著作である教科書「新日本史」の検定不合格処分に対して、その処分の取消しと損害賠償を請求した裁判の総称である。教科書検定が憲法21条2項にいう「検閲」にあたるかどうか、そして「表現の事前抑制」にあたるかをめぐって争われた訴訟は、第3次まで提起され、平成9年の最高裁判決において、「草莽隊」、「南京大虐殺」、「南京戦における婦女暴行」」、「731部隊」をめぐる検定意見が違法であることを認め、損害賠償を命じる判決を下して一応の終了をみている。

 この判決における「看過し難い過誤論」という憲法判断の是非については別の機会に譲るとして、本稿ではこうした運動論的護憲運動のあり方がその後に受けた「しっぺ返し」についてお話するとしたい。

 もちろん、この3年後に日本社会に大きな影響を与えた「新しい歴史教科書を作る会」のことである。

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by foresight1974 | 2005-05-03 23:04 | 憲法哲学

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