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 先週の水曜日、TBSの報道番組「NEWS23」で「Nippon人」なる新しい企画が始まった。第1回目は憲法を取り上げたが、出てきたコメンテーターを見てげんなりした。
 筑紫氏は、個人的に尊敬するジャーナリストの一人ではあるが、いささかやることが陳腐すぎるように思う。21世紀になった今でも、20世紀の遺物のような土井たかこやら舛添要一やらが、改憲だ護憲だのあーだのこーだのではないだろう。もっと鋭い社会評論が出来る人間は世の中にたくさんいるはずである。
 また、憲法改正論議の分析も平凡すぎて新しい視点が提示されなかったのも残念なことだった。あれでは正直続けて見る気がしない。

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by foresight1974 | 2005-04-29 20:51 | 憲法哲学
 今日の日経朝刊によれば、厚生労働省は休日や週40時間を超える労働に割増賃金を支払う規制について、適用除外を拡大する方針を固めたという。

 昨年も時短促進法改正問題を取り上げたが、最近、厚生労働省の政策が静かに、しかしながら大きな転換をみせている。方向性としては、「国家が労働者の労働時間を管理する」というものから、「労働者の労働時間を原則自由化して、働き方のスタイルを類型化して規制する」というものに変わりつつある。
 が、これは奇麗事としてまとめた考えである。

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by foresight1974 | 2005-04-28 20:00 | 働く人々の「権利」を考える
 このタイトルは、インターネットサイト「政治討論(現「心と政治」)」(http://www.njd.com)で2000年に半年間にわたり連載投稿させていただいたものと同じものである。

 当時、「新しい歴史教科書」問題をはじめ、インターネットに限らず日本社会の右傾化が急速に進んでいた時期であり、現行憲法もそんなネットウヨから標的にされた対象の一つであった。そして、私自身は、「保守」や「愛国」を自称しながら実態はただのルサンチマンの塊に過ぎない、彼らの堕落した人間性をみて、保守主義や愛国心というものに対するリスペクトした心を失い始めていた。

 そんな中、まだ司法試験受験生だった私がほんのイタズラ心ではじめた企画がこれであった。従来の憲法学上の通説的見解がどれだけ彼らの批判に耐えうるものか、テーマを設定したうえでぶつけてみたのだ。

 果たして、というか悲しむべきことに、というか企画は大成功に終わった。私(というより当時はただの憲法学上の通説を代弁していたに過ぎない「私」であるが)に挑んできたネットウヨの改憲論者たちは、憲法学の精緻な議論に誰もついていくことが出来ず、「神学論争」だの「訓古学」だのという不毛なレッテル張りレベルに終始し、有効な反論をほとんど提出することが出来なかったのである。実のところ、司法試験受験生ながら憲法学オタクでもあった私自身からみても、当時の憲法学の通説に対する反論のポイントというのはいくつも挙げることが出来た。しかし、そうした「予想される反論のレベル」にすら、彼らはついに達することがなかったのである。

 以来、私は憲法改正には反対の立場を取り続けている。
 理由は簡単である。今の憲法改正論者たちに蔓延っているのは「正義を装った無知」に過ぎず、民主主義の先進国が求め続けているような普遍性のある人権尊重主義、国民主権主義、平和主義というものに対するリスペクトが絶無だからである。
 この後で何度も口をすっぱくして述べることになるが、彼らの改憲論は歴史的経緯から来るルサンチマンの塊に過ぎない。彼らの主張する先には未来など広がっていないのである。

 残念なことに5年経過して今においても、立場を変更する必要を感じていない。
 個人的な結論をいえば、いつでも「改憲」という政治的選択肢は常に残されているべきだとは思う。だが今は、それを託す人間のレベルがあまりに低劣すぎる。嘘だと思うなら、小泉純一郎、石原慎太郎、安倍晋三の「顔」をよく見てみるといい。彼らの歪んだ顔のどこに、自ら信じる自由を預ける気になれるだろうか?
 今こそ産経新聞的な「イメクラ愛国主義者」の改憲論から、本物の憲法論を取り戻さなければならない時期に来ているといえるだろう。

 幸いなことに、この5年において日本の憲法学は世界的にも特異ともいえる、目覚しい進歩を遂げた。
 それは、私のかつての連載投稿がドンパチを繰り広げていた1年前にさかのぼるが、現東京大学教授長谷部恭男の「憲法学のフロンティア」。そして彼の好敵手である松井茂記現大阪大学大学院教授の「憲法」が出版されたころからの流れ、つまり従来の憲法学の通説的見解を打ち破る、新しいパラダイムを示し始めたことだ。
 私自身が強くインスパイアされたのは、昨年長谷部がちくま新書より出した「憲法と平和を問い直す」という本からである。この連載でお話することになるが、残念なことに従来の憲法学通説は、改憲を目指す保守政党・自民党が政権を長期間維持する政治状況にあって、憲法学者たちがその普遍的な価値を死守するために、いきおい司法や草の根市民運動といった場にその役割を求めざるを得なかったという現実が大きく影を落としていた。それに対し、彼らは従来論じられた憲法論も全ていったんゼロベースで見直すことによって、新しい地平を開拓しはじめたのである。
 私は、その「地図なき旅」の出発地に立っている気分である。最後はどこに行き着くのであろうか、確かめてみたい。
 
 司法試験をやめたときに一度は自分に生きる価値などあるのだろうか、などという横着な悲観に陥ったものであるが、こんな遊び場が残されているとは、人生もなかなか捨てたものではないと思う。

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by foresight1974 | 2005-04-12 23:29 | 憲法哲学
 別に珍しいことではない。女性が東証一部上場企業のトップになるということについては、いつかはこうなるという時代の流れだとは思っている。
 しかしながら、昨日の三洋電機のCEO交代のニュースには非常な違和感を覚えたのは事実だ。(日本経済新聞より
 各紙報道によれば、案の定というべきか、記者会見では新CEOに対し手厳しい質問が浴びせられた。経済紙記者でなくても、「本来はCEOを選出、監視すべき社外取締役がCEOになるというのはビジネスモラルとして問題ではないのか」「創業家会長(井植敏)からCEOとして指名されたことで、思い切った経営が出来ないのではないか」「本来は経営不振の責任を取るべき現会長が、代表取締役兼取締役会議長として残るというのはおかしいのではないか」という疑問はすぐに思いつくだろう。
 そしてもう一つ、「野中ともよという、ジャーナリスト出身の経営の素人がCEOにふさわしいのか?」という疑問も。
 

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by foresight1974 | 2005-04-09 13:19 | 企業統治の公共精神

Let's think about day-to-day topics.


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