カテゴリ:9条問題( 25 )

さて、安倍政権が集団的自衛権に関する憲法解釈を変更した結果、解決が放置されている理論的な問題がもう1つある。
前回記事の冒頭で掲げた、憲法9条の解釈の枠のうちの、
(6)武力による威嚇の永久放棄
(7)(同)武力の行使の永久放棄
である。

この2点については、「戦争の放棄」とは別個独立で放棄されていることに意義がある。
つまり、政府解釈においては戦争の放棄には当たらず、自衛権の行使に過ぎない場合であっても、武力による威嚇や武力の行使は放棄した以上、してはならないことになるからだ。
自衛隊合憲説+個別的自衛権合憲説の立場からすると、他国からの侵略に対する、個別的自衛権の行使が、これらに抵触しないことについては異論はない。あくまで「国際紛争を解決するために」禁じられているものであって、自国の存立を脅かす危機的事態についてまで、武力による威嚇や武力の行使を禁じたものではないからだ。

しかし、集団的自衛権の場合については、いかなる理論的立場に立ったとしても、重大な矛盾が生じる。


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by foresight1974 | 2016-03-20 09:51 | 9条問題

過ちては改むるに憚ること勿れ(孔子「論語」)



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by foresight1974 | 2016-03-19 18:17 | 9条問題
ここに政府は連合国総司令部との緊密なる連絡の下に憲法改正草案の要綱を発表する次第であります。
(幣原喜重郎 1946年3月6日憲法改正草案発表時の謹話より/出典:古関彰一「日本国憲法の誕生」岩波現代文庫)


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by foresight1974 | 2016-03-19 17:53 | 9条問題
これは八月十五日につづく第二の敗戦であった。「押し付け」とは武力による敗戦に続く、政治理念、歴史認識の敗北であり、憲法思想の決定的敗北を意味した。(古関彰一「日本国憲法の誕生」岩波現代文庫)


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by foresight1974 | 2016-03-12 21:47 | 9条問題
不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙なことであっても、それが真実となる。(シャーロック・ホームズ)


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by foresight1974 | 2016-02-28 00:05 | 9条問題

<憲法前文から導かれる解釈の枠>
(1)政府の行為による戦争の禁止
(2)政府の安全保障政策の基本は、「平和を愛する諸国民との」国際協調主義によること
(3)(全世界の)国民に平和的生存権が保障されること

<憲法9条から導かれる解釈の枠>
(4)日本国民(ひいてはこれを代表する日本政府は)正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する義務がある
(5)(国際紛争を解決する手段としての)国権の発動としての戦争の永久放棄
(6)(同)武力による威嚇の永久放棄
(7)(同)武力の行使の永久放棄
(8)(4)~(7)の目的を達するための戦力の不保持
(9)国の交戦権の絶対的否認

この9項目を分析的に検討してみる。


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by foresight1974 | 2016-02-27 09:38 | 9条問題
そこでこんどの憲法では、日本の國が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戦争をするためのものは、いっさいもたないということです。これからさき日本には、陸軍も海軍も空軍もないのです。これを戦力の放棄といいます。「放棄」とは「すててしまう」ということです。しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの國よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。
(文部省「あたらしい憲法のはなし」)


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by foresight1974 | 2015-08-09 13:47 | 9条問題
 ある講演で加藤周一は、「わたしがイスラエル人ならば、たとえ公衆衛生の犠牲においても『専守防衛』の防衛というところに全力を挙げたかもしれない」と述べている。周知のとおり、加藤は「九条の会」の呼びかけ人の一人である。ならば、この発言は「加藤らしくない」発言なのだろうか。私はそうは思わない。私も、もし自分がイスラエル人ならば、絶対平和主義ではなく、軍隊を保持しつつ、「軍縮」と「外交」の必要性を訴えると思う。
(愛敬浩二「改憲問題」ちくま新書)


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by foresight1974 | 2015-08-02 11:42 | 9条問題
(続き)
 ここで、私と同じ疑問をお持ちであろう方が、慶応大学教授・山元一である。フランス憲法学を主な研究フィールドとしている彼が、「THE PAGE」に寄せたインタビュー(聞き手:関田真也)の中で、違憲論への違和感を次のように表明している。


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by foresight1974 | 2015-07-25 22:07 | 9条問題
 五月三日のある有力紙の社説に、こういうことが載っていました。あるシンポジウムで私が話したことが、マクラになっていました。およそ憲法というものをつくる目的、憲法を中心にして世の中を組み立てていく立憲主義という考え方の根本は、国民の意思によって権力を縛るところにあるということ、これは憲法教科書の最初に出てくる基本の基本です。そのことと関連して、私は、大日本帝国憲法制定にかかわる会議で伊藤博文が「そもそも憲法を設くる趣旨は、第一、君権を制限し、第二、臣民の権利を保全することにある」と語っていたことに触れました。
(中略)
 ところでこの社説は、私が伊藤の議論を紹介すると「会場に静かな波紋が広がりました」、というふうに、そのときの情景を書きとめてくれました。静かな波紋が広がるというのは、「おや?そうだったのか、意外にも」という感じを示す表現でしょう。
(中略)
 実は、前後して別のある新聞に私のインタビューが載りました。それを見てくださったある地方有力紙の幹部の記者が、こういう葉書を寄せてくださったのです。「憲法とは国民が権力を縛るものだという極めてピュアな問題提起を新鮮に思いました」、というのです。
 この二つの反応は、私に改めて、憲法学者は今まで何をしてきたのだろうか、ということを考えさせました。
(「いま、憲法は「時代遅れ」か (主権)と(人権)のための弁明」樋口陽一/平凡社)


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by foresight1974 | 2015-07-19 23:19 | 9条問題

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