カテゴリ:ビジネス法務( 14 )

以上を踏まえて、自身の見解を若干記しておきたい。


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by foresight1974 | 2014-11-15 18:30 | ビジネス法務
「企業経営の立場から言うと、やりにくい時代になった、ということです。裁判所が対価の額を決めているわけですが、問題が額の多寡よりも予見性がないことです。しかも、かなり後になってから対価が決まる。これでは、知財の開発や活用が難しくなります。」
「使用者にしてみれば、一つの成功の陰には多くの失敗があり、成功の利益で失敗の損失を補わなければ再投資できません。しかし、裁判所では、成功したものだけをピックアップして、その利益から職務発明の対価を決めています。」
「一つの事業を成功させるまでには、発明者以外にも大勢の人間がかかわっており、しかも現実には、その知的創造活動の貢献が極めて大きいのです。ところが、裁判官の中に、設備費や研究費、広告宣伝費など金銭の面だけを見ているとしか思えない方がいらっしゃる。中には事業化に必要な改良発明の効果を「ゼロ」とされる方、事業化までの貢献を見ない方までいる。これは大問題です。企業活動の実態を全くご存知ないとしか思えない。」
(丸島儀一「企業活動の現場、特許ビジネスの実務に即した制度を」法律文化2004年7月号)


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by foresight1974 | 2014-11-15 17:24 | ビジネス法務
あれほど耳目を集めた青色LED訴訟だが、決着の翌年となる2006年に奇妙な展開を見せる。
404特許を確保したはずの日亜化学が特許を放棄したのである。
そもそも放棄する特許ならば、わざわざ中村に対価を払ってまで特許訴訟を繰り広げる必要はなかったはずである。が、なぜ日亜化学はその特許の確保にこだわったのだろうか?
という疑問に、やはり日経ものづくり2006年5月号の中で近岡の取材に対し、日亜化学が驚きの事実を明らかにしている。

「中村氏は裁判戦略の一環として,米Cree Lighting社と契約を交わしていた。同社は日亜化学工業の競合メーカーである米Cree社の子会社である。内容は大まかに言うと,中村氏が日亜化学工業の複数の特許について東京地裁へ提訴し,その帰属(持ち分)が中村氏に移った特許についてはCree社側に実施権を与えるというものである(この内容については一般でも閲覧可能な裁判資料で筆者が確認した)。」
近岡裕「日亜化学,「404特許」放棄の深層」より


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by foresight1974 | 2014-10-25 12:22 | ビジネス法務
 実は、ここまでの事実関係の整理は、「日経ものづくり」2004年6月号、2005年2月号に掲載された近岡裕の記事に拠っている。中村とは正反対の立場からの、いささか一方的な意見のように読まれる読者もおられるかと思うが、私は、彼の記事は、真相に近いと考えている。
 根拠は2つある。
1つは、後でご紹介するように、同志社大学教授・山口栄一が自身の論文の中で、上記に近い事実関係を独自の調査で明らかにしていること。
 もう1つは、中村修二と当時の担当弁護士升永英俊の訴訟戦術である。



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by foresight1974 | 2014-10-18 12:44 | ビジネス法務
あの記事を書いたもう一つの理由は,これまで知られていなかった貢献者たち(断っておくが,私は中村氏の貢献を否定しているわけでない)に光を当てなければならないと感じたからだ。学会論文や公証人役場に提出された研究記録などの客観的な資料を見る限り,貢献者は日亜化学工業社内だけでなく,社外にもいる。彼らもまた「日経ものづくり」の読者と同じく技術者や研究者であり,知恵を絞り,手を動かし,悩み,戦い抜いて成果を挙げ,青色LEDの発明や製品化に貢献してきたのだ。彼らの成果や貢献は正当にたたえられるべきである。このままでは,青色LEDの開発の歴史から名前が消え,彼らの貢献が消えてしまう危険がある(実際,彼らの名前はおよそ10年間,メディアから消えていた)。それを傍観することは,記者として卑怯なことだと思ったし,私には絶対にできないことだった。
(近岡裕「青色LED訴訟の波紋(4)職務発明訴訟が技術者の「夢」か---検証能力を喪失したメディア(下)」日経ものづくりブログ2005年3月14日)



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by foresight1974 | 2014-10-18 11:33 | ビジネス法務
もし国際的等質化を使命とするなら、経済的自由主義が目指すべきことは、何よりも技術を出来るだけ速やかに世界に普及させることに他ならない。特許制度を廃止するという発想はがそこから生まれてくる。
(村上泰亮「反古典の政治経済学」中央公論新社)
※キ文康隆「経済報道解読ノート」フォーサイト2001年9月号・新潮社からの重引用
※「キ」は、漢字「七」を漢字の「森」状に配した字。



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by foresight1974 | 2014-10-12 19:28 | ビジネス法務
 個人的には、知財関係にはほとんど興味がない。
 法曹界の主流は、知財関係の制度充実策に狂奔しているが、よりよい文化の創造にほとんど資することがないだろう。
 司法界の利権を新たに生み出すだけである。

 昨日、朝日新聞の夕刊に「新ネット時代の著作権模索」と題された記事は興味深かった。作品の共有や再創造を積極的に進めようという動きを紹介しているのだ。
 注目したのは、著作物を自由に利用できるようにするため、簡便なルール作りを目指す国際的な民間活動「クリエイティブ・コモンズ(CC)」のセミナーだ。NTTの動画共有サイトや先行する「フォト蔵」、「Willustrator」などのサイトが紹介され、活発な意見交換がなされたという。

 現在、日本の司法界の動きは、著作権の保護期間の延長など、現在活躍しているクリエイターやその周囲の人々たちの利権化である。新しく参入を目指すクリエイターや死後にその文化価値を啓蒙しようとする人々のためにあるのではない。
 
 記事中のCC提唱者、スタンフォード大学教授・ローレンス・レッシグの発言は司法関係者には耳の痛い指摘だろう。
「メディアを民主主義化した。映像や音声メディアを使って、誰もが風刺や論評の作品を作れるようになった。リライトやリミックスなど文化の本来の可能性を引き出した。」
「保護期間が延びても、商品価値は上がらない。死んだ著作者の創作意欲は刺激できない。」
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by foresight1974 | 2006-10-14 17:59 | ビジネス法務
 今月から新コーナーとして、法律関係の雑誌、論文、書籍などの紹介も少しずつやっていきたい。

 今回は、いつも購読している中央経済社「ビジネス法務」2006年4月号を取り上げたい。

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by foresight1974 | 2006-03-06 23:22 | ビジネス法務

「債権法改正」への注文

「債権法」抜本改正へ、ITや国際化に対応・法務省(日本経済新聞2006年1月4日朝刊)

いよいよ100年ぶりの抜本改正となるようであるが、良い機会なので是非注文したい。

第一に、立法当時理解が不十分だったと思われる規定の改正を十分にしていただきたい。例えば、危険負担に関する534条~536条に関しては、現在解釈上の修正が図られているところであるが、危険負担は債務者主義が原則であることを明確にし、例外規定を個別に定めることが望ましいと思われる。
また、受領遅滞に関する413条の規定や、契約解除の規定(545条)に関しても、判例や学説上の対立があるところでは、その立法趣旨を明らかにして、対立を解消する努力が望まれる。

第二に、「契約自由の原則」の修正と戦前の残滓ともいえる規定の改正である。例えば、賃貸借の解除に関する612条の規定は、司法試験受験生にはつとに有名な「信頼関係破壊の法理」による修正が図られている。また、賃借人の保護は現在、借地借家法でも果たされているが、未だ十分とはいえない。
たとえば最近、敷金返還に関する最高裁の新しい判例も出た。契約終了時に頻発する敷金をめぐるトラブルの解消のため、より具体的な規定の整備が望ましいところである。
また、賃貸借や請負、雇傭に関する規定はいずれも戦前の残滓ともいえる規定が残っていたり、あるいは形骸化した「契約自由の原則」がかえって社会的弱者の保護の妨げになっている箇所も少なくない。いずれも戦後の特別立法により大幅な修正が図られたところであるが、一般法である民法から、こうした規定を抜本的に見直すべきであろう。

第三に、いわゆる多数当事者の債権関係の処理における人的担保、つまり保証や連帯保証に関わる規定の見直しである。
欧米の立法例にはみられなくなった苛烈な保証の拘束は、90年代に不良債権の迅速な処理を困難にしたり、ローン債務者や零細企業の経営者などの経済力再生に大きな障害をもたらした。親類縁者が連帯保証人になるなどした例が多いため、あまりに過重な債務負担がかえって経済的困窮を深め、破産や民事再生を難しくした場合も多い。
欧米では、事業やローン返済が困難になった場合、物的担保の清算のみで債務を処理する場合が多い。迅速な不良債権処理と債務者の健全な再生の確保という視点からは、こうした立法への転換を検討してもいいのではないだろうか。

いずれも非常に地味な分野への言及となったが、法務省の民法改正委員会の座長には、積極的な少数説の展開で知られる内田東大教授が就かれるという。「IT」などという流行の言葉に流されることのない、実りある議論を期待したい。
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by foresight1974 | 2006-01-06 00:44 | ビジネス法務
 来週、ヘッドハンターと生まれて初めて接触する人間が言うのも何だが、この業界をどうも好きになれない。

 身近な業界であるだけに、虚業っぽい匂いを嗅いでしまうのである。

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by foresight1974 | 2005-10-22 06:14 | ビジネス法務

Let's think about day-to-day topics.


by foresight1974