Interest of Justice
2020年 12月 31日
「正義の利益」
英米法の世界では、interestは一般に「利益」「利率」と訳されることが多く、justiceは文字通り「正義」を意味するが、日本語の「正義」とは若干ニュアンスが異なり、「公正」(fairness)のニュアンスに近い。
契約書や法律の条文、裁判所の判決文など幅広く登場するが、使われる場面により若干訳例は異なっており、冒頭の訳例のほか、「正義のために」「正義の原則」「公正のために」「法的公正さ」「裁判(上)の利益」というようなばらつきが見られる。
ただ、この単語が使われる目的は共通しており、契約書や法律の条文等を形式的に適用・運用すると公正さや公平さ(衡平さ)に反する場合、「interest of justice」に基づいて適用を否定したり、適用や運用を修正・無効化したりするために用いられる。
また、上級裁判所が下級裁判所の判断の適正を判断する準則として、「interest of justice」を考慮していたか、といった観点を審査するケースにも用いられる。
justiceは、英米法の世界では重要な意義を持ち、契約書や法律の条文、裁判の判決文の正当性を支える上位概念である。
justiceに支えられていない(基礎づけられていない)法は、法たり得ない。
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by foresight1974
| 2020-12-31 23:55
| ブロガーたちの人生